夜目が覚めてしまい眠れないので久しぶりに「いけばな」の歴史の話を書こうと思います。写真は実に珍しい小原流三世家元小原豊雲先生がいけられた立花の写真です。これを知っている小原流の先生はほんの少しの先輩方だけだと思われます。小原流は盛花流派故に立花をあえて流儀には取り入れておりません(ただし流祖の小原雲心先生は幼少期は池坊を父から学んでおりました)
この写真は昭和43年に[関西いけばな研究グループ]が出版した【立花賞翫】の中での花です。この書の中の一部にある池坊専好の秘伝の話をします。
「わするへからす」といって相伝された秘伝は{平直}{均密}{鋒刀}{輕潔}{補損}{巧稱}です。
{平直}とは一瓶の姿、花瓶の中通りを見て此の通りに真を見通しひずみめなきを言うなり
{均密}はこまやかに心を付け陽を受けて成長の姿を見るべし
こんな感じで12文字の秘伝が書かれております。その中の補損に小原豊雲先生は立花を生けております。
この秘伝は小原流にも当てはめて教えられるものです。