ただいまいけばなお稽古中❗️知地正和

いけばなの魅力を伝えたい

小原流の歴史

f:id:chijimasa379348:20240222065208j:image

久しぶりに歴史の話を書きます。

小原流の歴史を紐解いていく時にまず大切なところは流がいつできたのか?という創流の部分です。ここで幾つか歴史の分岐点を挙げてみます

①1895年(明治28年) 小原雲心が三田青磁陶器会社へおもむき水盤の試作を頼む

 

②1897年(明治30年) 小原雲心が大阪美術倶楽部での花展で盛花三十瓶を生ける(この時点ではまだ「盛花」という単語は無かったと考えられる)

 

③1912年(明治45年) 七月に行われた大阪三越呉服店での「第一回小原式盛花大会」が開かれる。いけばながデパートにおいての初の花展としても重要なもので池坊から独立しての花展としても注目される。

 

この三点が大きな分岐点かと思われますが小原流としては②の史実を持って創流としています。ただ小原雲心が息子の小原光雲に話した言葉として光雲の著書の中に盛花の起源として

f:id:chijimasa379348:20240222072113j:image

「チューリップ、マグレツ、アスパラガスの三種を生け試みたものが即ち盛花の動機でありまた嚆矢であったのである」

つまりこれが小原流の始まりだということです。ただしこれがいつなのか?というところですがこの本の中では『今より約30年以前』と書いてあるだけではっきりとした年は書かれていません。この今よりというのはこの本が書かれた

昭和2〜3年からと考えますと①が創流と考えてもいいのかと考えます。

 

③は①と②よりも後ではありますが、①②はまだ正式に小原流を名乗らず池坊の花展の中での盛花の発表という形をとっていますので池坊から独立してと考えると③という事になります。

まぁなかなか難しくデリケートな部分ですので僕がここで決めるというわけには行きませんが小原流的には②!

ただ歴史はその布石があるということも知ってもらいたいと思っております。