花菖蒲と燕子花は覚え方をしっかり把握しませんと頭が混乱してしまいます。
そのために語呂合わせで覚えます。
【菖蒲花から、燕子花は葉から】
これは花矩の出し方を覚える時に使います。花矩は主枝から導き出しますが花菖蒲は花で寸法をとります。つまりいけはじめに花を手に取って位置を決めて長さを主枝から副枝、客枝と決めて行ってから葉を合わせて行きます。
燕子花は葉で花矩を取りますので主枝の表組葉を先に基本寸法で確保します。そして春ならそれよりも花を低くする事で春をあらわし、葉よりも高くする事で夏をあらわします。
つまりは燕子花は葉を見せて、花菖蒲は花を見せるってところが違うのです。
【菖蒲中高、燕子花中低】
これは株の最前列の葉組みを表してます。花菖蒲は真ん中の葉を左右よりも高くします。これに対して燕子花は左右より低く合わせます。
こういうところから分かることは花を見せる花菖蒲は花の時期、つまり夏だけのもので、葉を見せる燕子花は四季で生けるということになります。ただ現在では冬の燕子花は花材が揃わない事から様式からは外されておりますが、考え方としては冬の燕子花はあります。豊雲家元もはじめは冬の燕子花を入れて一年を通していけられる様式を考えておりました。僕も一度だけお稽古させてもらった事がありますがやはり様式にするには無理があるかなぁ?って思う反面、蝦夷松のようなお稽古では生けにくい様式があるのだから冬の燕子花は入れてもよかったのでは??と思う😓事もあります。