ただいまいけばなお稽古中❗️知地正和

いけばなの魅力を伝えたい

文人花

久しぶりに歴史の話をします。

小原流には文人調いけばなという花があります。しかし文人調と文人花は違います。文人調に関しては小原流を学ぶ人達は充分理解していると思いますのでここでは文人花の話をします😚😚😚😚

文人花という単語だけではよく分からないと思いますので少しわかりやすく説明いたします。

まずは中国の明の時代、袁宏道(えんこうどう)という三兄弟の次男がいました。兄は袁宗道、弟は袁中道・・・・

袁宏道は字名を袁無道または中郞といいます。袁中郞(えんちゅうろう)という呼び名が日本では知られているかも知れません。北京に住んでいて三兄弟は文学者としてとても有名で「三袁」と呼ばれていました。その袁宏道が三十三才の時に書いたのが【瓶史】という書です。

内容は明の時代の瓶華を論じた内容です。 その文面と洗練された内容は他に並ぶものがない素晴らしさです。

この瓶史が江戸時代に日本で出版されて日本の文人達に大きな影響を与えました。これが文人花です。

影響された中の一人に望月義想(梨雲斎)がいました。義想は常磐井御所古流の家元でしたが袁宏道の瓶史に惚れ込み【袁中郞流】を創流します。どれぐらい惚れ込んだかというと瓶史を枕に寝ていたぐらいです。望月義想は後に袁中郞流を改名して【宏道流】と改めます。現在の宏道流がそれです。

宏道流は文人花の流派です。

文人花を知るには袁宏道の瓶史を読めば理解できるのかもしれませんがなかなか難しい😓

 

小原流文人調は直接袁宏道の瓶史に影響されてはいませんが枝を辿っていくと中国の文人に繋がります。

だからといって文人調と文人花は同じではありませんので誤解しないようにお願いします。